改葬許可証の取り方ガイド|必要書類・申請の流れ・費用を役所の書式で確認
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お墓の引越し(改葬)を考え始めたものの、「役所の手続き」と聞いただけで気が重くなっていませんか。聞き慣れない書類の名前が並ぶと、それだけで先送りしたくなるのは自然なことです。実際の手続きは、書類の流れを一度つかんでしまえば、遠方からでも進められるようにできています。この記事では、改葬許可証の取り方を、法律の条文と横浜市の実例という確認済みの情報だけで、順番どおりに整理します。
改葬に許可証が必要な理由——墓地埋葬法のルール
遺骨を今のお墓から別の場所へ移すことは、「墓地、埋葬等に関する法律」(昭和23年法律第48号。通称・墓地埋葬法)で「改葬」と定められています(第2条第3項)。そして同法第5条により、改葬を行うには市町村長の許可を受ける必要があります。
ここで間違えやすいのが申請先です。許可を出すのは、引越し先の市町村ではなく、「今のお墓がある市町村」の長です(第5条)。市町村長は許可を与えるときに「改葬許可証」を交付することになっており(第8条)、この許可証を改葬先に提出して初めて、遺骨の引越しが完了します。
なお、改葬は2023年度(令和5年度)に全国で166,886件行われ、過去最多の水準です(厚生労働省「令和5年度衛生行政報告例」)。それだけ多くの人が、あなたと同じ手続きを同じ窓口で踏んでいるということです。
手続きの全体像——受入証明・埋蔵証明・許可申請の順に進む
改葬許可の手続きは、次の5ステップで進みます(横浜市の公式ページに基づく流れ)。
- 引越し先(改葬先)から「受入証明書」(墓地使用許可証など)を受け取る
- 今の墓地の管理者から「埋蔵証明(埋葬証明)」を受ける
- 今のお墓がある市町村に改葬許可を申請する
- 改葬許可証の交付を受ける
- 改葬許可証を改葬先に提出し、納骨する
ポイントは、先に引越し先を決めておく必要があることです。受入証明書は改葬先が発行する書類なので、「許可を取ってから引越し先を探す」という順番では進みません。まだ改葬先が決まっていない段階なら、手続きは全体像だけ頭に入れておき、引越し先選びを先に進めるのが実際の順路です。
改葬許可申請書の書き方——横浜市の書式を例に
改葬許可申請書は、今のお墓がある市町村の窓口や公式サイトで入手します。申請書に記載する事項は墓地埋葬法施行規則(昭和23年厚生省令第24号)第2条で定められており、亡くなった方の情報や改葬の理由、改葬先などを記入していく構成が基本です。ただし、様式そのものは自治体ごとに異なります。
横浜市の場合、申請書の中に埋蔵証明の欄が含まれており、今の墓地の管理者にその欄で証明してもらう形式です。つまり自治体によっては、埋蔵証明書を別の紙で用意するのではなく、申請書1枚に証明をまとめられることもあります。
注意したいのは自治体ごとの違いです。証明書の呼び方は「埋蔵証明」「埋葬証明」「収蔵証明」と分かれますし、遺骨1体ごとに申請書が必要かどうかも自治体で差があります。また横浜市では、墓地使用者(お墓の名義人)と申請者が別の人の場合、委任状または承諾書が必要です。書き始める前に、必ず該当の市町村の公式ページで様式と記入例を確認してください。
必要書類チェックリストと手数料の目安
そろえる書類は、基本的に次のとおりです。
- 改葬許可申請書(今のお墓がある市町村の様式を使う)
- 受入証明書(改葬先が発行。墓地使用許可証がこれにあたる場合もあります)
- 埋蔵証明(今の墓地の管理者が証明。横浜市のように申請書内の証明欄で済む自治体もあります)
- 委任状または承諾書(墓地使用者と申請者が異なる場合。横浜市の例)
気になる手数料ですが、改葬許可証の交付は無料〜300円程度と少額で、金額は自治体により異なります(ライフドットの解説による)。横浜市では無料です(横浜市公式ページで確認済み)。ここで確認するのは、お住まいの自治体ではなく「今のお墓がある自治体」のページである点に気をつけてください。
遠方の役所とのやりとり——郵送申請のコツ
お墓が遠方にあると、「役所に行くだけで一日仕事」というのが手続きをためらう大きな理由になります。ですが、郵送での申請に対応している自治体があります。
横浜市の場合、今の墓地がある区の区役所戸籍課宛てに、改葬許可申請書と、住所を書いて切手を貼った返信用封筒を送付します。申請書には、日中連絡がつく電話番号を書き添えることになっています。窓口の受付は平日8時45分から17時までのほか、第2・第4土曜の9時から12時にも対応しています(各区役所戸籍課)。
郵送に対応しているか、書類に不足がないかは、送る前に一度電話で確認しておくのが確実です。数分の電話で、書類の往復のやり直しを防げます。
許可が下りたあとの段取り——閉眼供養・撤去・納骨
改葬許可証を受け取ったら、残る段取りは大きく3つです。
- 閉眼供養(魂抜き): お寺にお願いする場合、慣行としてのお布施の目安は3万〜5万円前後とされています(はせがわの解説による)
- 墓石の解体・撤去: 石材店などに依頼します。費用の目安は1平方メートルあたり10万〜15万円程度です(いいお墓「お墓ガイド」による)
- 改葬先へ許可証を提出し、納骨する
ここから先は、役所ではなくお寺や石材店との調整が中心になります。書類の取得は自分で進め、墓石の撤去や墓地とのやりとりは業者に任せる、という分担にすると、遠方でも無理なく進められます。依頼先を選ぶときの見積もりの見方は墓じまい代行の比較記事で、費用全体の内訳は墓じまいの費用相場の記事で整理しています。まず総額の見当をつけたい方は、無料相談で見積もりを取ってみるのもひとつの方法です。
次の一手
手続きを調べることは、事務的なようでいて、供養の続け方を決めるための準備です。ここまで読み進めたあなたは、もう全体像をつかんでいます。腰が重かったのは怠慢ではなく、単に流れが見えなかったからです。
最初の一歩は5分で終わります。今のお墓がある市町村の公式サイトで「改葬」と検索し、申請書の様式を一度眺めてみてください。書く内容が思ったより少ないと分かるだけで、手続きの心理的な重さはかなり軽くなります。
今日すべてを決める必要はありません。ただ、「いつ様式を確認するか」だけ、今日決めておきましょう。