公務員は退職代行を使える?国家公務員・地方公務員の退職ルールの違いと注意点

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「公務員も退職代行って使えるんだろうか」——検索するとほとんどの解説記事が民間企業の会社員を想定していて、自分のケースに当てはまるのかわからないまま、このページにたどり着いていないでしょうか。公務員の退職は、退職届を出せば2週間で辞められる民間企業とは違い、「任命権者の承認」という行政上の手続きを経る必要があるとされています。この前提を知らずに民間向けの退職代行に申し込むと、対象外だったと後から知らされ、貴重な時間が過ぎてしまうこともあり得ます。この記事では、国家公務員法・地方公務員法の枠組みと、退職代行3タイプの限界を一次情報にもとづいて整理します。

この記事の結論

公務員も退職代行を利用すること自体は禁止されていませんが、民間型・労組型は対応できないことが多く、弁護士型が現実的な選択肢とされています。

  • 公務員の退職は国家公務員法・地方公務員法に基づき「任命権者の承認」を要する行政処分とされています
  • 労働組合には団体交渉権が認められておらず、労組型の退職代行は公務員には機能しにくいとされています
  • 今日やることは、自分のケースで対応可能かを無料相談で確認することだけです

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公務員の退職は民間と何が違うか——「任命権者の承認」という前提

公務員の退職がもっとも大きく違うのは、退職の効力が「任命権者の承認」という行政処分を経てはじめて生じるとされている点です。民間企業の会社員であれば、民法627条1項に基づき、退職の意思表示から2週間が経過すれば雇用契約は当然に終了するとされています。しかし公務員は労働契約ではなく国・地方公共団体との公法上の任用関係にあるとされ、退職願を出しただけでは足りず、任命権者による退職の発令があってはじめて離職の効力が生じます。退職願はあくまで本人の意思を確認する手段という位置づけです。

そのため、弁護士・労組・民間3タイプの違いを整理した記事で扱う民間企業向けの枠組みを、そのまま公務員に当てはめることはできません。次の章で根拠条文を見ていきます。

国家公務員・地方公務員の退職手続きの根拠法

公務員の退職手続きは、国家公務員法・地方公務員法という民間企業とは別の法体系に基づいています。国家公務員法第61条は「職員の休職、復職、退職及び免職は任命権者が、この法律及び人事院規則に従い、これを行う」と定め、退職の処分権限が任命権者にあることを明文化しています。任命権者は職員から書面で辞職の申出があったとき、業務に特に支障がない限り承認する運用がとられているとされますが、裏を返せば業務上の支障を理由に承認が留保される余地がある、という整理になります。

地方公務員法には第61条に相当する一条は見当たりませんが、第6条(任命権者)が「地方公共団体の長、議会の議長、選挙管理委員会等の任命権者は、職員の任命、人事評価、休職、免職及び懲戒等を行う権限を有する」と定め、退職の処分権限が任命権者に属する点は国家公務員と共通です。なお第27条・28条の「分限免職」は勤務実績不良などを理由に本人の意に反して行う処分で、本人が申し出る「依願退職」とは性格が異なります。本記事が扱うのは、あくまで本人の意思による依願退職です。

公務員でも退職代行は使えるか——民間型・労組型・弁護士型それぞれの限界

公務員が退職代行を使うこと自体は禁止されていませんが、タイプによってできることに大きな差があります。民間型は、多くのサービスが公務員を「対象外」としているとされています。退職が労働契約の解約ではなく任命権者による行政処分を要すること、国・地方公共団体側が第三者からの申し出を原則受け付けない運用であることが理由です。労組型も事情は同じです。地方公務員法第37条・国家公務員法第98条2項は争議行為を禁止しており、非現業の公務員は団結権はあるものの、民間の労働組合のような団体交渉権・協約締結権は認められていないとされます。公務員が組織できるのは職員団体(同法第52条〜56条)で、登録を受ければ勤務条件を交渉する地位に立てますが、協約の締結権はありません。労組型が武器とする「団体交渉権」による交渉は、公務員の任命権者には機能しにくいという整理になります。

弁護士型は、民間企業・公務員を問わず代理人として対応できるとされ、公務員の退職代行を扱う解説記事の多くが弁護士型を現実的な選択肢として挙げています。ただし退職の効力発生そのもの(任命権者による発令)を代理人が代わりに行えるわけではなく、意思表示の伝達や条件面のやり取りを代理する立場にとどまる点は民間企業と共通です。正直にお伝えすると、男の退職代行のような一般向けサービスも公務員を常に受けられるとは限らないため、まずは無料相談で対応可否をご確認ください。運営元を見極めたい方は退職代行の悪質業者の見分け方を整理した記事もご覧ください。

実際に多い懸念(引き止め・後任調整・有給消化)

公務員の退職でよく挙がる懸念は、引き止め・後任調整・有給消化の3つです。人手不足を理由に退職を引き伸ばされるケースは民間企業でも報告されており、「後任が決まっていないから」という理由で慰留されることを不安に感じる方も少なくありません。ただし任命権者が承認を留保できるのは「業務に特に支障がある」場合とされ、後任不在だけで退職を無期限に認めない、ということまでを正当化するものではないという整理になります。

有給休暇の制度も民間企業とは異なります。一般職の国家公務員の年次休暇は一の年において20日の範囲内で付与され、地方公務員の年次休暇も各自治体の条例で国家公務員に準じた日数とする例が多いとされますが、日数や繰越の条件は自治体ごとに異なります。注意したいのは、この年次休暇が労働基準法39条ではなく人事院規則・各自治体の条例に基づく制度だという点です。有休消化の手順と拒否されたときの対処法をまとめた記事は労基法39条が前提のため、公務員の方は「根拠となる制度が違う」点を念頭に参考にしてください。

退職までの一般的な流れとスケジュール感

公務員の退職は、おおむね「上司への相談・意思表示→退職願の提出→任命権者による承認・退職の発令→引継ぎ→退職辞令の交付」という流れで進むとされています。民間企業のように一定期間で自動的に退職が成立するわけではないため、余裕を持って早めに相談を始めることが望ましいとされています。具体的な時期は職種・所属で異なるため、人事担当部署への確認が確実です。退職・仕事のやめ方ジャンルのハブページも参考にしてください。

公務員を辞めたあとの選択肢(民間転職・再任用など)

公務員を辞めたあとの選択肢としてよく挙がるのは、民間企業への転職と再任用制度です。定年退職の場合、地方公務員法第28条の6により「定年に達した日以後における最初の三月三十一日までの間において、条例で定める日に退職する」とされ、2023年4月からは定年が段階的に65歳へ引き上げられています。60歳以降、定年前退職者を短時間勤務の官職で採用する「定年前再任用短時間勤務制度」もあり、本人の意思に反して適用されることはないとされています。

見落とされがちなのが、公務員は雇用保険法第6条7号により雇用保険が原則適用除外される点です。民間企業の退職者が受け取る失業保険(基本手当)は原則受け取れません。代わりに、退職手当が雇用保険の失業給付相当額に満たない場合、差額が求職活動を条件に「失業者の退職手当」として支給される制度があります。失業保険の受給条件・給付日数をまとめた記事は雇用保険被保険者が前提のため、公務員の方は「自分は対象外で、退職手当を通じた別の制度が適用される」点を押さえておいてください。

よくある質問

公務員が退職代行を使うことは違法ですか?

いいえ、利用自体が違法とされているわけではありません。ただし公務員の退職は任命権者の承認を要する行政処分とされており、民間型・労組型の多くは公務員を対象外としているため、対応してもらえるサービスは限られます。

公務員の退職代行は弁護士に頼まないといけませんか?

必須ではありませんが、民間型・労組型の多くが公務員を対象外としている実情から、弁護士型を現実的な選択肢として挙げる解説記事が多く見られます。まずは対応可能かを個別に確認することをおすすめします。

男の退職代行の無料相談はどこまで対応してもらえますか?

LINEでの相談自体は無料で、料金は発生しません。ただし公務員のケースに対応できるかはサービスによって異なるため、まずは自分の状況を伝えて対応可否を確認することが大切です。

次の一手

公務員の退職は、民間企業とは前提となる法律も手続きも違います。だからといって「自分の口で言えないのはおかしい」と自分を責める必要はありません。今日、退職代行を使うかまで決めなくても大丈夫です。まずは自分のケース(国家公務員か地方公務員か、勤続年数、有休の残日数)を整理し、対応してもらえるサービスがあるか確認するところから始めてみてください。

民間型・労組型が対応できないと後で分かるより、先に確認しておくほうが確実です。専門だから確実に退職できる「男の退職代行」のLINE無料相談で、まず対応可否を確認してみることもできます。女性の方は女性の退職代行【わたしNEXT】という選択肢もあります。タイプ別の違いは弁護士・労組・民間3タイプの違いを整理した記事もあわせてご覧ください。

参考資料