副業・フリーランスの確定申告、会計ソフトはどう選ぶ——自分で申告すると決めた人向けの判断基準
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自分で確定申告をすると決めたのに、会計ソフト選びで検索を繰り返している段階ではないでしょうか。マネーフォワード クラウド確定申告・freee会計・弥生、どのサイトを見ても「青色申告対応」「インボイス対応」と書いてあり、違いが見えにくいのは事実です。比較に時間をかけすぎて、気づけば申告期限まで数週間、という事態も起こり得ます。この記事では、国税庁の控除要件と各社公式サイトの料金・機能を同じものさしで並べ、判断の材料を整理します。
65万円控除が取れるかはソフトではなく複式簿記とe-Taxの要件で決まり、3社とも対応しています。違いは料金と使い勝手です。
- 青色申告65万円控除の条件は国税庁が定めており、マネーフォワード・freee・弥生ともその要件を満たせる機能を備えています
- インボイス対応の記帳も3社共通ですが、消費税の申告書作成はfreee・マネーフォワードとも上位プランに限られます
- 今日やることは、自分が白色か青色か、消費税申告が必要かの2点を確認することだけです
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白色申告と青色申告——65万円控除に必要な条件
まず押さえておきたいのは、65万円の青色申告特別控除が取れるかどうかは、ソフトの機能ではなく国税庁が定める要件で決まるという点です。55万円控除の要件(複式簿記での記帳、貸借対照表・損益計算書の添付、期限内申告)をすべて満たした上で、e-Taxで電子申告するか、電子帳簿保存法上の「優良な電子帳簿」として保存すれば65万円になります。これらの要件を満たさない青色申告者は10万円控除、そもそも青色申告の届出をしていなければ白色申告で控除はありません(出典: 国税庁タックスアンサーNo.2072)。
3社とも複式簿記モードとe-Tax送信機能を備えており、要件さえ満たせば65万円控除に対応できます。ただし弥生だけは白色申告専用の「やよいの白色申告 オンライン」と、青色申告専用の「やよいの青色申告 オンライン」に製品が分かれています。白色申告オンラインでは貸借対照表などの青色申告用書類は作成できないため、65万円控除を狙う場合は青色申告オンラインを選ぶ必要があります。マネーフォワードとfreeeは1つの製品内で白色・青色どちらにも対応します。
インボイス制度への対応——3社とも対応しているが確認すべき点
インボイス制度(適格請求書等保存方式)についても、3社とも記帳・申告の機能を公式に用意しています。マネーフォワードは取引先が適格請求書発行事業者かどうかを自動判定する機能、freeeは適格請求書の入力補助、弥生は少額特例・2割特例を含む消費税申告書の新様式に対応しています。
確認しておきたいのは、消費税の申告書作成機能そのものが上位プラン限定になっている点です。マネーフォワードはパーソナル以上、freeeはスタンダード以上でないと消費税申告書を作成できません。免税事業者のままで記帳だけしたい人は下位プランで足りますが、インボイス発行事業者として消費税の申告が必要になった時点で、プランの見直しが必要になります。弥生の青色申告オンラインは、プランによる機能差がサポート範囲のみのため、この制約はありません。
銀行・カード連携でどれだけ入力が減るか——3社の対応状況
3社とも銀行口座・クレジットカードの明細を自動取得し、AIが仕訳の候補を提示する機能を持っています。freeeは「1,000以上の対応口座・サービス」と具体的な件数を公式に明記していますが、マネーフォワードと弥生は具体的な対応件数を公表していません(今回の調査では見つかりませんでした)。件数だけで比較材料にするのは難しく、実際に自分が使っている銀行・カードが連携できるかは、契約前に各社の対応金融機関一覧で個別に確認するのが確実です。
料金で比較する——プラン・価格帯の違い
2026年9月1日時点の各社公式サイトの料金です。価格は変動しやすいため、契約前に必ず公式サイトで再確認してください。
| サービス | プラン例 | 年払い月額換算 | 消費税申告 |
|---|---|---|---|
| マネーフォワード クラウド確定申告 | パーソナルミニ | 900円/月(税抜) | 不可 |
| マネーフォワード クラウド確定申告 | パーソナル | 1,280円/月(税抜) | 可 |
| freee会計 | スターター | 980円/月(税込表記か未確認) | 不可 |
| freee会計 | スタンダード | 1,980円/月(税込表記か未確認) | 可 |
| やよいの白色申告 オンライン | フリープラン | ずっと無料 | 白色申告専用のため対象外 |
| やよいの青色申告 オンライン | セルフプラン | 1年間無料(以降年11,800円+税) | 可 |
弥生は3プランとも製品としての機能は同一で、価格差はサポート範囲(電話・チャット対応の有無)だけです。マネーフォワードとfreeeは、下位プランだと消費税申告や口座残高突合などの機能自体が使えない点が弥生との違いです。
結局どう選べばいいか——複雑さ・確定申告の種類・予算での判断基準
特定の1社が万人に一番、とは言えません。次の3つの基準で自分の条件に近いものを選ぶのが現実的です。
白色申告で十分な人は、弥生の白色申告オンライン フリープランがずっと無料で使えます。65万円控除を狙って青色申告をする人は、3社とも機能面での対応に大きな差はないため、料金とサポートの手厚さで選ぶ余地があります。インボイス発行事業者として消費税の申告まで必要な人は、freeeとマネーフォワードは上位プランが前提になる点を予算に織り込んでください。迷う場合は、マネーフォワードの1か月無料お試し(クレジットカード登録不要)や弥生の1年間無料プランのように、実際に画面を触って比べられる仕組みを使うのが有効です。freeeについては無料お試し期間の有無を今回の調査で確認できなかったため、公式サイトでご確認ください。
比較を重ねても選び切れない、あるいはそもそも自分で申告する自信が揺らいできた場合は、自分でやるか税理士に頼むかの判断基準に一度立ち戻って確認する方法もあります。
よくある質問
会計ソフトを使わなくても65万円控除は受けられますか?
受けられます。65万円控除の要件は複式簿記での記帳とe-Taxでの申告(または優良な電子帳簿保存)であり、手書きや表計算ソフトで複式簿記の要件を満たせば条件は満たせます(国税庁タックスアンサーNo.2072)。ただし複式簿記を手作業で維持するのは手間がかかるため、多くの人が会計ソフトを使っています。
弥生の「やよいの白色申告 オンライン」は本当に無料で使えますか?
フリープランはずっと無料です。ベーシック・トータルとの違いは電話やチャットなどのサポート範囲だけで、使える機能自体はどのプランも同じです(弥生公式サイト)。白色申告のみで足りる人は、まずこのフリープランで十分か確認する価値があります。
インボイス登録をしていない場合でも会計ソフトは必要ですか?
必要です。インボイス発行事業者かどうかにかかわらず、事業所得や業務に係る雑所得がある人には帳簿の記帳・保存義務があります。消費税の申告書作成機能が必要になるのは、インボイス発行事業者として消費税の申告義務を負った場合です。免税事業者のままであれば、消費税申告機能のない下位プランでも記帳自体は問題なく行えます。
次の一手
3社の違いが見えてきたら、次にやることは比較を続けることではなく、候補を1〜2社に絞って実際に触ってみることです。今日決めるのは契約ではなく、「どのプランを試すか」だけで構いません。白色か青色か、消費税申告が要るかの2点さえ確認できていれば、あとは操作感の相性で選んで問題ありません。
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参考資料
- 国税庁タックスアンサーNo.2072「青色申告特別控除」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2072.htm
- マネーフォワード クラウド確定申告 料金ページ https://biz.moneyforward.com/tax_return/price/
- マネーフォワード インボイス対応FAQ https://biz.moneyforward.com/support/tax-return/faq/invoice/invoice01.html
- freee会計 料金ページ https://www.freee.co.jp/personal-business/accounting/pricing/
- freee会計 インボイス機能ページ https://www.freee.co.jp/accounting/individual/func/invoice/
- やよいの青色申告 オンライン 料金ページ https://www.yayoi-kk.co.jp/shinkoku/aoiroshinkoku/price/
- やよいの白色申告 オンライン 料金ページ https://www.yayoi-kk.co.jp/shinkoku/shiroiroshinkoku/price/
- 株式会社MM総研「個人事業主のクラウド会計利用率は38.3%へ、拡大基調続く」 https://www.m2ri.jp/release/detail.html?id=672


