東京都・埼玉県の相続した実家を売る——査定を申し込む前に確認する3つの手順
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東京都や埼玉県にある実家を相続し、売る方向はすでに決めている。あとは査定を申し込むだけ、というところまで来ているのに、申し込みボタンの手前で止まってしまう。そんな方は少なくありません。何を確認されるのか分からないまま進めるのは、落ち着かないものだからです。
この記事では、査定を申し込む前に確認しておきたい3つの手順を、相続登記・必要書類・対応エリアの順番で整理します。実家が首都圏以外にある方や、売る・貸す・管理するかをまだ決めていない方は前提が異なりますので、まず空き家・実家じまいの基礎知識から読むことをおすすめします。また、相続人が複数いて実家の扱いについてまだ話し合いが済んでいない場合は、査定より先にそこを整理したほうが、あとの手間が少なくなります。実家のきょうだい共有名義の記事もあわせてご覧ください。
査定の前に、相続登記の進み具合・必要書類の有無・対応エリアの3点を確認しておくと、手続きがスムーズに進みます。
- 相続登記は2024年4月から義務化されています
- 査定そのものは登記完了前でも依頼できます
- 対応エリアは会社ごとに異なるため申し込み時に確認します
3点を確認できたら、次は実際に家の値段を知る番です。相続した実家の無料査定を申し込む
東京都・埼玉県の実家、査定前に押さえる3つの手順
査定を申し込む前に確認しておきたいのは、①相続登記の状況、②必要書類の有無、③対応エリアの3つです。この順番で一度確認しておくと、申し込んだあとに書類を集め直すような手戻りが少なくなります。
首都圏だからといって空き家と無縁というわけではありません。東京都の空き家は約90万戸、空き家率は10.9%にのぼり、区部では世田谷区が5.9万戸で最多です。埼玉県は空き家が約33.0万戸、空き家率は9.3%と全国で最も低い水準ですが、住宅総数約356万戸のうち一定数は空き家として存在しています(総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」、東京都住宅政策本部、埼玉県公表資料)。実家を売る決断は、こうした状況の中で珍しいものではありません。
手順1 相続登記は済んでいますか——期限と、間に合わないときの備え
相続によって不動産の所有権を取得した人は、相続の開始があったことと、その不動産を取得したことを知った日から3年以内に、相続登記を申請する義務があります。2024年4月1日に施行された制度です。
正当な理由なく申請を怠ると、10万円以下の過料の対象になり得ます。この義務は2024年4月1日より前に発生した相続にもさかのぼって適用され、その場合の猶予期限は2027年3月31日です(法務省)。
遺産分割協議がまだまとまっていなくても、法務局に申告することで義務を履行したとみなされる「相続人申告登記」という簡易な制度もあります。期限が近い場合は、この制度の利用も選択肢に入ります。相続が発生した直後にまず何を確認すべきかは、相続直後にやること5つで手順ごとに整理していますので、登記がまだの方は査定の準備と並行して進めておくと安心です。
手順2 査定に必要な書類をそろえる——登記の完了を待たなくても大丈夫
査定そのものは、相続登記が完了する前でも依頼できます。売買契約や引き渡しには登記の完了が必要ですが、査定の段階ではそこまで求められないというのが、複数の不動産会社の解説で共通して説明されている考え方です。
とはいえ、手元に書類がそろっていると話は早く進みます。不動産に関する書類としては、登記事項証明書(登記簿謄本)、公図、固定資産税評価証明書または課税明細書があり、前者2つは法務局、後者は市区町村の税務担当窓口で取得できます。相続に関する書類としては、被相続人と相続人の戸籍謄本一式、法定相続情報一覧図、遺言書がある場合はその写し、相続人が複数で分割方法が決まっている場合は遺産分割協議書が該当します。すべてがそろっていなくても申し込み自体はできますので、まずは手元にあるものから確認してみてください。
査定には、データだけで算出する机上査定と、担当者が現地を確認する訪問査定があります。机上査定はオンラインで早く結果が出ますが精度は粗く、訪問査定は日程調整が必要な分、個別の事情を反映した数字になります。
なお、相続財産の総額によっては、相続税の申告が必要になる場合があります。実家の評価額だけで判断できるものではないため、迷うときは早めに専門家に確認しておくと、あとで慌てずに済みます。相続税申告での信頼できる税理士選びから相談先を探すこともできます。実家の建築年など一定の条件を満たす場合は、相続空き家の3,000万円特別控除が使える可能性もありますので、あわせて確認しておくとよいでしょう。
手順3 対応エリアを確認する——首都圏でも会社によって扱いが分かれる
査定や買取・仲介を扱う会社は、対応エリアを都道府県単位で絞っていることがあります。東京都・埼玉県に実家があっても、申し込む前に対応エリア内かどうかを確認しておくと、二度手間を避けられます。
事業者の中には、東京都・埼玉県といった特定のエリアに絞って対応することで、地域の相場や事情に詳しくなっているところもあります。対応可否は各社のフォームや申し込み画面で確認できることが多いので、断定せずに申し込み時にチェックする、という心構えで進めるのが確実です。
査定額が出たあとは、買取と仲介のどちらで進めるかによって、手取りも売却までの期間も変わってきます。判断材料は買取と仲介どっちが得かで整理していますので、査定の結果が出てから読んでも間に合います。
よくある質問
相続登記が終わっていなくても査定を依頼できますか?
依頼できます。査定そのものは相続登記の完了前でも受け付けているという説明が、複数の不動産会社の解説で共通しています。ただし、実際に売買契約を結び引き渡しまで進めるには、相続登記の完了が必要です。
相続登記の期限はいつまでですか?
相続の開始と不動産の取得を知った日から3年以内です。この義務は2024年4月1日より前に発生した相続にもさかのぼって適用され、猶予期限は2027年3月31日です(法務省)。正当な理由なく過ぎると、10万円以下の過料の対象になり得ます。
査定を申し込む前にどんな書類を用意しておけばよいですか?
登記事項証明書や固定資産税評価証明書などの不動産関連書類と、戸籍謄本一式や遺産分割協議書などの相続関連書類です。すべてがそろっていなくても申し込みはできますが、手元にあると以降の手続きがスムーズに進みます。
次の一手
査定を申し込むことは、実家を手放すと最終的に決めることではありません。今の値段を知るための、ただの情報収集です。焦って結論を出す必要はありません。
まずは相続登記の状況を確かめ、手元にある書類だけでも整理してから、査定を申し込んでみてください。反対に、確認だけして申し込みを先延ばしにしていると、固定資産税や管理の負担は待ってくれません。放置した場合に何が起きるかは査定を急がず放置した場合のリスクで確認できます。
対応エリアは申し込み時に確認する前提で、まずは相続した実家の無料査定を申し込むところから始めてみてください。いつ確認するかだけ、今日決めておけば十分です。



